いござんまい。囲碁入門から実戦で使える手筋まで。 サイト内注意事項
NHK囲碁講座テキスト

【囲碁と歴史】木画紫檀碁局(もくがしたんのききょく)

東大寺の蔵である正倉院には、聖武天皇が8世紀前半の天平時代に収集したとされる約九千点の宝物がある。それら宝物の中でも構造や保存状態から十本の指に入るとされる「木画紫檀碁局」。

盤面の星の数は17個。碁盤の脇には象牙などで花や動物をあしらった文様がほどこされている。碁石や碁笥を入れるための引き出しは一方を開けるともう一方も開くしかけになっている。 

レントゲンや内視鏡での調査の結果、碁盤の素材は針葉樹でヤニが多くて節が多い木ということが判明。ということは「松」の可能性が高い。松は燃料として使われることが多いが、朝鮮では工芸に松を使うことも多い。今まで中国製と言われていたが、朝鮮半島から伝来した可能性は否定できない。

(2013年11月囲碁フォーカスより)